Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
小川 益郎*
JAEA-Technology 2019-010, 22 Pages, 2019/07
円管内流れは、流れが実際に遷移し、遷移流が間欠性を示すにもかかわらず、あらゆる小さな外乱に対して線形的に安定である。このことは、流体力学ではまだ解決されていない大きな課題の一つである。そこで、著者は、これまで誰も気がつかず認識してこなかった事実を初めて指摘する。この事実というのは、「円管内の流れは、流れの剥離によって、円管入り口付近に形成される剥離泡から放出された渦のために層流から遷移し、そして渦放出が間欠的であるために遷移流が間欠性を示す。」というものである。この事実は、円管の入口形状が遷移レイノルズ数に大きく影響することや、第3の遷移現象に分類されている外側円筒が支配的に回転する同心二重円筒間の流れが円管内の遷移流れと同様に流れの剥離によって間欠性を示すといった、多くの実験結果によって裏付けられている。本研究によって、高温ガス冷却炉の熱流体設計において最も重要な課題の一つである熱伝達促進のために、急縮小型の入口形状が遷移開始レイノルズ数をできる限り小さくできることを明らかにした。
久保 真治; 秋野 詔夫; 田中 周*; 亀岡 利行*; 岡田 裕紀*
日本機械学会論文集,B, 64(623), p.336 - 344, 1998/07
我々の開発した新しい熱媒体である、マイクロカプセル化相変化物質スラリー(MCPCMスラリー)を用いた自然対流熱伝達実験を行う準備のため、容器内に温度成層と循環流等がある場合の加熱体の熱伝達特性を測定した。加熱体は水平円柱であり、容器内に一本、あるいは垂直に二本並べて設置した。作動流体にはシリコンオイルと純水を用いた。熱伝達率を評価する際に、代表周囲流体温度の測定位置(深さ)の熱伝達整理式への影響を調べた。循環流や加熱体の熱的干渉が小さい場合には、容器内に温度成層があっても適当な代表流体温度を選べば、従来の無限空間における自然対流熱伝達の整理式を適用できた。それらが大きい場合には、現象に対して自然対流熱伝達の整理式を適用することは難しかった。
数土 幸夫; 薄井 徹*; 神永 雅紀
JSME Int. J., Ser. 2, 34(2), p.169 - 174, 1991/00
板状燃料を使用する研究炉の熱水力設計及び安全評価においては、垂直矩形流路における限界熱流束の把握が重要である。特に、運転時の異常な過渡変化時及び事故時のような、冷却材の流速零を含む低流速条件下における限界熱流束は、対向二相流下の落下水制限(Counter-Current Flow Limitation)と密接な関係にあることが報告されている。そこで、本研究では垂直矩形流路におけるCCFL特性を明らかにするため、垂直矩形流路の流路幅、流路ギャップ及び流路長さを系統的に変化させてCCFL実験を行なった。その結果、垂直矩形流路においては流路幅あるいは流路ギャップが異なることによりCCFL特性が異なることが明らかとなった。しかし、流路長さがCCFL特性に及ぼす影響は明確にはみられなかった。さらに、無次元上昇気相速度と無次元落下水速度の関係を予測する相関式を、ボンド数及び矩形流路のアスペクト比の関数として本実験結果に基づき導出した。
椎名 保顕
日本機械学会論文集,B, 52(473), p.436 - 440, 1986/00
本報告は第一報に引き続いて、平行流中の置かれた鈍い物体のまわりのポテンシャル流理論を円柱の場合に適用し、実験との比較を行ったものである。その結果、亜臨界域では圧力分布はよく一致すること、超臨界域でも比較的よく一致することが確かめられ、本モデルの有効性が確認された。
数土 幸夫; 宮田 佳一*; 井川 博雅; 神永 雅紀; 大河原 正美
Journal of Nuclear Science and Technology, 22(8), p.604 - 618, 1985/00
被引用回数:57 パーセンタイル:97.81(Nuclear Science & Technology)研究炉JRR-3は、20%低濃縮ウラン燃料を用い熱出力20MWに改造される予定である。このJRR-3の燃料要素中の1サブチャンネルを模擬した垂直矩形流路を用い、DNB熱流束を上昇流と下降流との場合について実験的に調べた。実験は、JRR-3の安全解析で対象となる流束及び圧力の条件で行なわれた。本実験の検討と将来の矩形流路及び他の流路での実験結果の検討から、上昇流及び下降流に対するDNB熱流速評価式を導いた。これらの評価式は矩形流路のみならず他の流路にも適用可能である。
椎名 保顕
Journal of Nuclear Science and Technology, 20(5), p.389 - 399, 1983/00
被引用回数:2 パーセンタイル:35.16(Nuclear Science & Technology)発達した平行流中に置かれた円柱による放出渦に対する壁の影響についてw/aを2,3,4と変えて実験的な研究を行った。実験は円柱を流路中央、または壁に置いて行い、結果を一様流における実験結果と比較した。円柱が流路中央に置かれた場合、無次元周波数は低いレイノルズ数では一様流の結果とほぼ一致するが、高いレイノルズ数では、一様流の結果より高くなる。円柱が壁に置かれた場合、w/d=3,4では無次元周波数は一様流の結果よりかなり低くなり、w/d=2では高レイノルズ数で高くなる。遷移レイノルズ数は一様流の場合より高くなる。渦放出周波数の増加は円柱後流の速度分布の放物線分布からのずれが、レイノルズ数が増加すると共に、また流路幅が減少すると共に増大するためであると考えられる。
椎名 保顕; 滝塚 貴和; 岡本 芳三
Journal of Nuclear Science and Technology, 19(9), p.720 - 728, 1982/00
円柱形乱流促進体まわりの流れの可視化実験により、平行流路に乱流促進体をとり付けた場合の伝熱特性を調べた。流体には油を、トレーサーとしては油とアルミ粉の混濁液を用いた。実験におけるレイノルズ数は等価直径を用いて100から3600である。1本の促進体を用いた実験におけるレイノルズ数は等価直径を用いて100から3600である。1本の促進体を用いた実験によると流れは3つの型に分けられる。第1に低いレイノルズ数における定常渦、第2にほぼ規則的に流出する放出渦、第3に高いレイノルズ数において不規則に生成、消滅をくり返す放出渦である。放出渦は流体の混合を増加させるために伝熱は促進されるが、定常渦は壁近くの流体を停滞させ、熱伝達は悪化すると思われる。これらの結果は菱田らの実験結果をよく説明している。2本の乱流促進体による実験結果によるとp/d~7のときに熱伝達性能は最高になると思われる。これも従来の結果とよく一致している。
笹倉 浩
Journal of the Physical Society of Japan, 37(2), p.482 - 485, 1974/02
被引用回数:3マイルズ・ハワードの定理を拡張して、圧縮性m、h、d、流体の円型流に縦磁場がかかっている時の安定性の充分条件が与えられる。更に、レイレイの定理を拡張して、この流れが低マッハ数の時に不安定になる充分条件が導かれる。磁場のない時には、これら二つの結果は通常の流体の場合の条件に移行する。